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発泡スチロールの架橋とは?

発泡スチロールの架橋とは、原料のポリマー同士を連結し物理的・化学的に性質を変化させる反応のことです。

材料の製法の一つと考え、電線架橋・化学架橋などの名称により、材質の質感が変わることが一つの特徴であり、

架橋することにより原料に更なる効果(耐薬品性等)をもたらすことがあります。

 

通常、発泡スチロールは非架橋の状態で製造され、この状態では材料は脆弱で、熱に対する耐性が低く、

低密度であるため、特定の用途には適していないことがあります。

架橋プロセスは、発泡スチロールの物性を向上させ、以下のような特性をもたらします:

 

1.強度向上:

架橋により、発泡スチロールの強度が向上し、より耐久性のある製品を製造できます。

 

2.熱安定性:

架橋により、材料の熱安定性が向上し、高温に耐える能力が向上します。

これにより、高温環境での使用に適しています。

 

3.圧縮強度の向上:

架橋により、発泡スチロールは圧縮に対する強度が向上し、クッション材や絶縁材としての性能が向上します。

 

4.化学的安定性:

架橋により、材料は化学的に安定し、溶剤や薬品に対する耐性が向上します。

 

架橋は、さまざまな方法で行われますが、一般的な方法は放射線架橋と化学架橋です。

放射線架橋では、高エネルギーの放射線(通常は電子ビームやガンマ線)が使用され、分子構造を変化させます。

化学架橋では、架橋剤と呼ばれる特定の化学物質が使用され、ポリスチレン分子間の架橋結合を形成します。

 

架橋された発泡スチロールは、絶縁材、包装材、建築材料などのさまざまな用途で使用されており、

その特性により、幅広い産業で重要な役割を果たしています。




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